(続)容器包装リサイクル法の謎?

 チョッと分りにくかったでしょうか?そう言えば、昔、どこかの洋酒メーカーで、ウィスキーの原料となるモルトの生産量と、それから出来上がる商品としてのウィスキーの販売量が何倍も何十倍も違うのでは?と言った疑念が囁かれた話や、鹿児島で飼育されている黒豚の頭数と、市場に出回る食肉としての黒豚の肉の販売数量が全然違うと言った話も良く聴きますよね?

 これもそれと良く似た話なんです。ゴミはきちんと分別され回収され、プラスチックごとに再商品化されやすいように切り刻むなどの再加工が施されてはいるようなのですが、現実には、その量に相当する再加工商品は市場に見当たりませんし、聞いた事もないというのです。

 この番組のレポーターは、その疑念を立証しようと分別回収されたプラスチックゴミを、指定法人の一時保管倉庫や再商品化事業者の工場へと追跡して回ります。しかしこの番組では彼らの徹底した守りに、なかなか不法処理されているという証拠は摑めませんでした。でも周辺取材の結果、実際に出たゴミの量や回収され再商品化用原料へ加工されたゴミの量と比較しますと、そこから出来てくると思われる再加工製品の量は桁外れに少なく、作られている筈という商品の現物すら見つからないと言うのです。

 この疑念は当然と言えば当然ではないでしょうか?つまりこう言う事です。容器包装といわれるゴミは、たった一つマヨネーズの容器をとっても、キャップとボディーではプラスチックの素材が違いますし、ボディーは薄い膜状の透明のプラスチックですが、実際はラミネート構造と言って何枚か素材や性質の異なった薄いフィルムが重なったものなのです。
 ご存知のように、お菓子の袋だって、表面はプラスチックでも内側にアルミフィルムがラミネートされているのは当然ですよね?このように容器包装と言えば、何もかも殆ど例外なく厳密に素材別分別は困難です。行政側も含めて容器包装関係者であれば誰もがこの事実を知っている筈ですし、知っていて当然です。
 この観点から考えますと、今行なわれてるゴミの分別回収方法では、プラスチック・ゴミのリサイクルは不可能とは言えないまでも、再商品化される可能性は殆ど無いと言って良いのが現状ですし、専門家にとっては常識ではないのでしょうか?

 もちろん、誤解しては困りますが、全てが再加工不能と言うわけではありません。しかし今の技術では、現行の分別回収方法で回収したゴミからそのまま再加工・再商品化できる商品は非常に限られていて、本気で再加工商品を作り出すには、容器包装を作る時点から再商品化や分別回収を前提にした容器包装を開発するとか、仮に素材の混在するゴミが回収されても、これを再利用可能とする技術が開発されない限り、大半はこれまで通りそのまま焼却処理せざるを得ないというのが現実なのです。

 折角リサイクル法が施行されたと言うのに、貴重な資源ゴミが、きちんとリサイクルされていないと言う事実も良くない事ではありますが、この問題で更に由々しきことは、関係者が現行のリサイクル法が実施困難であるという現実を知りながら、国民を欺いて表面上を取り繕っているのではないかと言う疑惑があるということです。
 もしこの疑惑を関係者の誰もが明確に打ち消すことが出来ないとすれば、それは即ち、特定の指定業者が出来もしないゴミの再商品化のために、分別ゴミを回収し、加工工場に運び込み、原料加工用再処理を行い、あたかも資源の再商品化を行なっているかのごとく見せかけ、この法律の大義のもとに潤沢に用意された税金を、まるで当然のことのような顔をして、湯水のように使っているということになりますし、行政もまた、これを知りながら黙認しているということになってしまいます。

 さあ、この問題皆さんはどうお考えでしょう?

                                           By 純一郎
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by m_tanijyun | 2004-12-21 17:15
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