鳥インフルエンザの脅威って?

 11月27日付け読売新聞によりますと「世界保健機関(WHO)は、鳥インフルエンザウイルスの変異で出現する可能性が高いとされる新型インフルエンザが、大流行する可能性が近年になく高まっている」と警告したと報じています。
 その理由としては、「処分された家禽は昨年末以来、1億2000万羽以上と空前の規模」、「ネコやトラなど感染動物の種類も増えている」などと鳥インフルエンザ感染拡大の現状を指摘、人に感染するウイルスへの変異が起きやすい環境になっていると説明しています。
 さらに「(新型の流行は)20―30年周期」であり、「香港かぜ」(1968年)から30年以上も新型インフルエンザの流行がないことを踏まえ、その危険性と対策の必要性を強調しています。

 そこで、今回の独り言では、インフルエンザ・ウィルスに関する基礎知識について少し語って見ます。あははは。 (ここから先は興味のある方だけどうぞ・・。)

 ウィルスにつきましては、以前の独り言(続:物事の狭間?)でも触れましたが、そもそもウイルスとは、生物と無生物(単なる物質)との境界にある存在ですから、バクテリアと違い生きた細胞内でしか増殖できません。バクテリアは適当な温度と湿度と栄養があれば、どのような場所でも自分自身で細胞分裂して増えますが、ウイルスは、不完全生物とでも言えばいいのでしょうか、その構造や機能から、そのままでは生物とは言い難い存在なので、宿主と呼ばれる他の生物の細胞内でしか活動できません。
 
 これは専門的な説明では分り難いのでイメージで説明しますと、SF小説などでエイリアンが地球上の生物の身体を借りて活動するのに似ています。彼らは地球外生物であるため地球上では生き物とは言えない存在ですよね?しかし、高度な知能だけを持っているので、地球の生物の体内に入り込めば、その身体を利用して、あたかも地球上の生き物であるかのように活動する能力を発揮できるようになるという訳です。正確には少し違いますがイメージ的にはそれとよく似ています。勿論ウィルスはエイリアンなんかじゃありませんが、ウィルスがDNAやRNAといった生物の遺伝情報を持った物質であるため、宿主と言われる生物の体内に入り込むと、その体内の細胞を作り変えて自己増殖を始めてしまうといった厄介な代物です。

 その代わり、ウィルスは生物の細胞内でしか増殖できない訳ですから、その結果として、ウィルスの宿主域(感染対象となるもの)は普通は非常に限られています。ですから本来、ウィルスはその性質により、哺乳類に感染するものは哺乳類だけ、魚類に感染するものは魚類だけ、鳥類に感染するものは鳥類だけというのが普通なのです。
 ところが、何事にも例外と言うのがありまして、インフルエンザ・ウィルスとニューカッスル病ウィルス(NDV)だけは、この原則を逸脱して、哺乳類にも鳥類にも感染することができる広い宿主域をもつという人間にとっては非常に迷惑なウィルスなのです。

 ・・・・・つづく
                                      By 純一郎
[PR]
by m_tanijyun | 2004-12-25 17:19
<< (続)鳥インフルエンザの脅威って? (続)容器包装リサイクル法の謎? >>