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(続)完成って何時なの?

 まあ、一般的な「一応の完成」とは、一通りの手順で事を運び、その行為の完成に必要な一連の作業を終えた時というのが普通だと思います。

 ん?チョッと待ってください。これには時間の要素が無視されていませんか?・・・そうそう、そうですよね?時間の要素は大切ですよね。確かに、時間的制約がなければ「完成時点」を決めるのは作者〈作業者)の勝手ですから、納得の行くまで幾らでも時間を掛けて作業を続けられますよね?その一方で時間的制約がある場合は、行為の完成度や作業者の満足度に拘わらず行為を終了せざるを得ないと言う場合もありますからね。 でも「一応の完成」を達成するのに必要最低限の時間しか与えられない場合のことは、完成度を無視することになりますのでここでは除外しましょう。

 しかし、どんな物事も全く時間的制約を受けないなんて事は有りませんし、あまり時間を掛け過ぎれば、幾ら優れた完成度を達成しても、その行為の価値を著しく低下させる場合もありますし、時によっては無価値になることさえあります。このことは一応念頭に置いておくことにしましょう。

 さて最初の絵を描く例え話に戻りましょう。貴方はテーブルに置かれた花瓶と花の静物画を描いています。背景を描き、テーブルや花瓶、花を全て描き終わり、カンバスには塗り残したところがない状態に筆が入りました。では、その瞬間がこの絵の完成時点なのでしょうか?まだまだ、絵を描く時間はタップリあります。すると完成度に満足できない貴方は、これで完成とは見なさないでしょう。
 では、これを「一応の完成」ということにしましょう。もしそこで貴方が、時間もあり、絵を描く意欲もあり、その絵の完成度に満足していないとすれば、次にはその絵の完成度を高める作業に入る筈です。

 そしていよいよ完成です。貴方が筆を置くのは、「自分なりに求める完成度に達した時」、或いは「自分の技量の限界に至った時」、または「自分なりの満足度が満たされた時」になるのではないでしょうか。そのときの貴方の頭には、加筆しても、これ以上完成度を高めることが困難であるとの判断も働いているかも知れません。 それでも取り敢えず、理屈の上では完成するところまで行きました。あ~良かった。あははは。

 でもこの話の本題はこれからです。続きは、また・・・・・。

                                            By 純一郎
by m_tanijyun | 2004-03-20 18:46
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